はるのゆうにの訳詞集   5月号

コラ ヴォケーるの歌唱で知られた曲だが、作詞・作曲はあのモンマルトルの跳ね兎ラパン・アジルの常連、ロートレックのポスターでも知られるシンガーソングライターのアリステュード ブリュアン。

白い薔薇は別に、ベルト シルヴァの曲がある。小さな子供と貧しい母親との物語もある。同じ題名に訳されているので創唱者を見れば判る。

 

白い薔薇  コラヴォケール
アリステュード ブリュアン  作詞作曲
はるのゆうに訳詞

無邪気なあの子を 人は呼ぶ
白い薔薇の 咲きそめたかぐわしい
花みたいにきれいだと
サン ヴァンサン通りで

あの子の親達 知らないが
幼い頃も おばあさんと暮らして
今は独り生きてる
サン バンサン通りで

生活のために 働いて
寒い夜には 深い霧が降りる
肩掛け巻いて帰るよ
サン バンサン通りを

あの子はいつでも 星空や
運命しらす 教会の十字架
時には三日月見た
サン バンサン通りで

暑い黄昏に 彼に会う
優しいジュールと 一晩中過ごした
古い墓地の近くで
そう サン バンサン

男はジゴロの 仲間だった
娘がお客 とらないと言ったら
胸にナイフが踊る
サン バンサン通りで

戸板の上には なきがらが
墓掘り人は つぶやいた
婚礼で 殺されてしまったよ
サン バンサン通りで

無邪気なあの子を 人は呼ぶ
白い薔薇の 咲きそめたかぐわしい
花みたいにきれいだと
サン ヴァンサン通りで

 

 

だけど(Et pourtant)
シャルル・アズナヴ-ル 作詞・作曲
はるのゆうに      訳詞

いつかは 違う朝迎え 私は 目を覚ますわ
愛の鎖を 解き放され だけど だけど
悔みも 惜しむ事もなく 未練も 望みも捨て
愛の誓いからも 逃れ 心からも 遠ざかるわ
だけど 今も 愛してるの
あなた だけを 愛してるの
だけど だけど 愛してるの だけど・・・・・

涙も 一つこぼさずに 叫びさえ 上げず
固い絆を 引き離して だけど だけど
あなたの むごい冷たさもを 忘れて 生きるために
愛に満ちた 幸せな日を 昼も夜も 夢見るでしょう
だけど 今も 愛してるの
あなた だけを 愛してるの
だけど だけど 愛してるの だけど・・・・・

私は 喜び求めて  あなたの 思い出から
いつか飛び去って行くでしょう だけど だけど
誰かの 腕に抱かれたら あなたの 名も忘れる
いつか 明日を望むときに 遠い過去を 思い出すわ
だけど 今も 愛してるの
あなた だけを 愛してるの
だけど だけど 愛してるの
Et pourtant pourtant
Je n`ai me quetoi
Et pourtant pourtant
Je n`ai me quetoi
Et pourtant pourtant
Je n`ai me quetoi
Et pourtant  Et pourtant

 

 

おお我が人生
シャルル・アズナウール作詞・作曲
はるのゆうに訳詞

オ トワ ラヴィ
苦しみさえ 抱いて生きる 私の人生
何 ひとつ見えない 名もない花を
咲かせて行こう

オ トワ ラヴィ
手のひらから こぼれ落ちる 私の明日が
いつか 消えて行く日を 抱き締めたまま
生きて行こう

命の 有る限り
身をゆだねて いつもそばにいる
あなたの 腕の中で
燃え尽きたい 炎のように

ラヴィ 我が人生
強くだきしめ 温めてほしい
いつも 手をさしのべて
見捨てないで 孤独な私を
信じている おお我が人生
ラヴィ ラヴィ
ラヴィ・・・・・・・

 

バルバラのヒット曲                              何日も何日も……と訳されている部分の言葉の奥深さを生かしたいと訳してみました。

いつ 帰って来るの

バルバラ作詞・作曲
はるのゆうに訳詞

これでもう幾日 もう幾晩
あなたが行ってから 時は過たかしら
これが最後の旅にすると 出掛けるとき ささやいたわ
きっといつか春になれば 帰って来るよ 君に会いに
二人で花盛りの 庭を眺め それからパリを散歩しよう

教えて いつ帰るの ねえ わかっているなら
きっと過ぎ去る時間も 待っていてくれないわ
もう戻らないの 無くした暮らしも

春は遠く去り 枯葉が騒ぎ
薪が燃えているわ 秋の終りの パリを見ると胸は痛み
心は身を震わせ 揺れ続ける
今の私は 面影ばかり おっているわ 憑かれたように
私の恋は 実らないで あなたは私を 苦しめる

教えて いつ帰るの ねえ 判っているなら
きっと過ぎ去る時間も 待っていてくれないわ
もう戻らないの なくした暮らしも

まだ愛しているわ 報われなくても
あなたを愛しているわ もしも帰ることを忘れているなら
二人の恋を 思い出に 包みましょう
私の道を歩きだせば輝くわ 別の太陽で温めるの
哀しみだけじゃ 死なないわ 待つこともしない

教えて いつ帰るの ねえ わかっているなら
きっと過ぎ去る時間も 待っていてくれないわ
もう戻らないの なくした暮らしは

左岸で活躍した吟遊詩人とも呼ばれるジョルジュ・ムスタキ最初のアルバムで知られている。エディット・ピアフと恋仲であった頃彼女に捧げた曲が「ミロール」が知られている。

ある日恋の終わりが
ジョルジュムスタキ作詞・作曲
はるのゆうに訳詞

恋は いつか終る 愛し合うひと時
未練残して 何になるのか
冬空間近の 垂れ込めた雲に
恋の苦しみ 包まれて行く

恋は いつか終る 愛し合うひと時
私を思って 何になるのか
あなたに言葉を 新しい春を
やり直すため 誰かが囁く

恋は いつか終る 愛し合うひと時
悩みと涙 変わりはしない
二人が 愛した あの頃のことを
これからあなたは 忘れて生きる

恋は いつか終る 愛し合うひと時
けれど 二人の恋
終わりも無く いつまでも とわに

いつものように Comme d’habitude                       作詞:クロード・フランソワ&ジル・ティポ、                  作曲:クロード・フランソワ&ジャック・ルヴォ―                   はるのゆうに訳詞

フランス・ギャルと別れたばかりのクロード・フランソワは1798年に入浴中電等が故障し、それを直そうと試み、そのために感電死しています。39歳でした。

「いつものように」

肩を揺すっても目覚めない いつもの君
そっと冷えた髪に手を触れて 毛布をかけ
寒くないかと胸は痛む でも君は
くるりと背を向けて 潜り込む

袖を通しながら 大急ぎで部屋を出る
一人ぼっちで コーヒーを流し込んで
音も立てないよう 灰色の街に出る
コートの襟を立て 今日もまた

いつもと変わらず 流れに身を任せ
いつもと同じに ほほ笑み笑い合い
ありのまま生きて行く 人生を

やがて日も暮れて 急ぎ足で家路につく
まだ出掛けてる 君の帰り待ち続け
今日も独りぼっち 冷ややかなこの寝床の中
もぐりこみ涙かくす

帰って来る君に ほほ笑み抱き締める
いつもと変わらない 二人だけの幸せ
毎日ほほ笑みを 絶やさないで

いつもと変わらない 暮らしが幸せ
毎日ほほ笑みを 絶やさないで

Comme d’habitude’
tu te onfera rasemblant
Comme d’habitude’
on fera I’amoure
Comme d’habitude’
on fera I’amoure
Comme d’habitude’

戻りが遅いということは、もしかして夜の商売?と思ったり……いかにもフランスの匂いのする歌詞です。モーリス・ファノンのスカーフもそうでしたが、男らしいというよりもやさしさの匂いが立ち上るように思えます。スカーフは彼女の残したスカーフを首に巻き、いつまでも思いが吹っ切れない、メソメソした感じもしますが、曲の構成としては共感を呼びところでしょう。

モーリス・ファノンの名曲の一つ、捉え方では少し意味深な歌詞もありますが、言葉と言葉の幕間にこそ言いたい気持ちをひ締めている、そのように解釈してみると、表現方法が深まるのではないでしょうか。

スカーフ

作詞・作曲 モーリス・ファノン                                                                                                 訳詞 はるの ゆうに

あなたの思い出に 襟に巻いた
思い出の絹 寒いんじゃないわ
温もりを 秘めているから
ただもう一度 思い出したくて
うなじにふれた あなたの指を
あなた・・・ と 呼んだ あのころを

あなたの思い出に 襟に巻いた
絹のほほえみ もう一度だけ
夜のとばりが 二人のひざに
降りてくるのを 眺めているわ
愛し合う 人達に
どんなふうに 夜は来るの?

あなたの思い出に 襟に巻いた
絹のため息 二人だけの
世界を望み 力をこめた
首に残る あなたの指の跡
愛し合った あのころ……
その温もりも 今はむなしい

あなたの思い出に 襟に巻いた
あなたが残した 絹のスカーフ
寒いんじゃないわ
あのころの温もりを
秘めているから……

モーリス ファノンの元妻 ピア コロンボのヒット曲。                         多くのヒット曲を提供したピアコロンボ専属ピアニスト、オスワルド ダンドレアが作曲を手掛ける。受け止め方でちょっと意味深になる言葉は、表現者の力量が試される1曲だと思います。

恋の友達

作詞 リュック ロマン
作曲 オスワルド ダンドレア
訳詞 はるのゆうに

愛しい友達内気な恋人
あなたの心に再び帰りたい
若いあなたのほほ笑みや
まなざしに私は安らぐ
木漏れ日のベンチに数知れない街角
あなたが 好き
今でも 好き

瞳に涙をあなたは浮かべて
私の手を取り水面をみつめる
投げた花の甘い香り恋の涙友の涙
愛に満ちた友達 時はすべる波の上を

あなたが 好き
あなたも 好き?

ラララ・・・・   還らぬ 思いで

かつて森田宏さんが歌われた忘れられない曲

自宅へお招きしたりコンサートにゲストでお呼びしたり、常にこの曲は歌われryレパートリーの重要な位置を占めていました。

当時手書きの楽譜を頂戴して、私なりの解釈で男性バージョンと助成バージョンを作成しました。これは男性バージョンの方です。原題名がわかりません。モーリスシュバリエということくらいが分かる程度です。

老いぼれ役者
はるのゆうに訳詞

大根役者 歌う役者
陽気で悲しい子供のような
おまえはピエロ・アルルカン
精彩のない大根役者
輝かしい役者
その昔偉大だったお前の心は沈み
今は 随分年老いた大根役者

♪老いぼれ 役者よ ブラヴォーの嵐しも
何処へ行った ロメオのような
自信に 満ちた あの日の顔は
恋の数だけ 噂もながれ
何処にいるのか 替わる がわる
語り継いだ あの友達は

老いぼれ 役者よ ブラヴォーの後に
幕を 引くのか 老いぼれ役者♪

・おしまいだって言うことは優しいけれど
恋することもあきらめて
笑顔を思い出すとき 心に浮かぶのは
老いぼれたという事だけなのか
芝居や 舞台装置だって同じこと
下手に上手に
喜びや愛を
毎日歌って暮らしていたし
下手に上手に
いつも幸せだった
毎日出口で 待っていた娘
すてきな笑顔を 見せてくれたものさ
なんと可愛かったことか
カフェの前では四十年も前に歌った歌を
オーケストラが演奏している
私がつらい思いをしていると考えもしないで
あの歌詞に合わせるかのように
ボートや駅で 愛し合ったり
別れたりする恋人たちを
見かけることもある
どの国に行っても
花束や褒め言葉の数々
王様や女王様方が
私を迎え 祝福する
私が苦しんでいるとでも お想いか
過ぎた昔に涙していると・・・・・
私の過去はなんと素晴らしかったことか
美しい思い出につながる
メランコリックになんかならない
苦しんだりもせず 昔の幸せを思い返して
その中を巡り歩けば
ブルネットやブロンド娘達に又逢えるんだ
リュシー ニーナ リゾン レイモンド
世界中の女達
芝居小屋のブラヴォーの叫びは
永遠に私の心に留まる
もうこのときめきは止まることはない
そうやって幕は落ちて来る
年も月も関係なく
私の記憶はおぼろになる
ほほ笑み浮かべ
燃える心を抱いて
いくつもの星座が
大空で燃えているように

♪老いぼれ役者よ おまえのブラヴォーは
・何処へ行った 美男子ロメオのような
老いぼれ役者よ 大根役者
思い出すのは 恋の数々
ストラスブール通りの横町辺り
おまえは捜す あの彼らを

♪老いぼれ役者よ ブラヴォーの叫びに
最後の幕を おまえは閉じた

ピアゾラのリベルタンゴをリクエストされ、探してみたが元々楽曲なので詞は存在しない。ギィマルシャンがフランス語の詞をつけて発表したものがあるが、僕はタンゴタンゴという繰り返しが基本になっている。ピアソラがタンゴに命をかけている雰囲気が想像できる内容で「お前 タンゴよ!」そんな気持ち江を大切に訳してみた。

Moi, je suis tango, tango リベルタンゴ
Astor Piazzolla 作曲
Guy Marchand 作詞
はるのゆうに訳詞

あなたは炎のように
燃え尽きることも知らず
あなたの すべてはタンゴ
心を焼き尽くすほど
朝も 昼もそして夜も
あなたは愛し続け
たとえみうしなうとも
それがさだめだとしても
あなたは愛するために
生まれたときから少しも
何も変わりはしない

あなたは愛のタンゴ
情熱のあなたはタンゴ
青白い炎のように
燃え盛る愛の嵐が
たとえ吹きすさぼうとも
あなたはよみがえるタンゴ
私の 心あなたに告げる                                永久(とわ)の誓いを
愛して いるタンゴ

アリベデルチローマ

ラローマよさようならという訳だが、フランス語のオ ヴォァーに似たニュアンスで、アデューと同じく、さようならではない。再会を約束する感じだ。原詞は男性の体験で語られているが、この度は女性から観た感じに訳している。

Arrivederci Roma                               ピエトロ・ガリネイ サンドロ・ジョヴァニーニ作詞
レナート・ラシェル 作曲
はるのゆうに訳詞

Arrivederci Roma
また あいましょう
馬車で出会った あなたを
ちょっとおどけて ダメって言った
素敵な笑顔の あなたの事を

Arrivederci Roma
また あいましょう
トレヴィの泉にコインを投げ
出会ったあなたにキスをしたら
もうおわかれよ国へ帰るのよと

Arrivederci Roma
また あいましょう
あなたが強く 抱きしめた
屋根裏部屋に もう一度
思い出のあの通りを今も

Arrivederci Roma
忘れないわ
あなたが好きな夕焼けを
愛を誓って二人は
願いを込め コインを投げる

Arrivederci Roma

ジャリーヴ(行きます!)
作詞 J・Brel
作曲 J・Jouannest
訳詞 はるの ゆうに

今日から明日へ 始めと終わりが 別れる定めの 恋人たち
生まれる時さえ 失う時さえ ただ 一度の 生きる悦び
それが最後の 願いとしても 望むことさえ 許されない
生きる事にも 死に行く事にも 選ぶ事さえ もう出来ない
ジャリーヴ! 今すぐに! でも もう少し生きたかった
夏まで!いいえ出来るなら春まで! せめてお願い! 明日まで
ジャリーヴ! 今すぐに! でも もう一度だけ 見たかった
あの河を 港を! 愛する人を この目で確かめて 見たかった
ジャリーヴ! 今すぐに! でもどうして!
今 この私は 何処へ行けばいいと言うのか
行きます! もちろん 行きます!
でも 今まで 死に向かって歩いてきただけなのか!

今日から明日へ 始めと終わりが そして 孤独は深まってゆく
生きる事にも 死に行く事にも そして 何かが 残されて行く
ジャリーヴ! 今すぐに! でももう一度 恋を掴みたかった
燃えるような恋を… 幸せになりたかった
ジャリーヴ! 今すぐに! けれど もう一度この震える体
星に包まれ 恋に身を灼かれて 死にたかった
ジャリーヴ! 今すぐに! 死よ お前が早すぎたのか!
いや 私が遅れているというのか
判っています! もちろん行きます!
でも 行く以外 もう どうしようもないのか

ジャリーヴ! ジャリーヴ! ジャリーヴ!

サン トヮ マミー

サルバトーレ・アダモ作詞・作曲
はるのゆうに訳詞

わかってるの 終った事と
でも お願い もう一度だけ
あやまちだと 許して欲しいの
あふれる愛 その名に賭けて
二人とも 忘れてたわ
愛してた 楽しい日々
サン トヮ マミー
夢も無く 過て行く
あなただけ サン トヮ マミー
離さずに 抱き締めて
夢の中 サン トヮ マミー

知ってるでしょう 街を歩けば
甘い声で 誘いかけるわ
でも 私は あなたの胸に
心まかせ 揺れていたいの
サン トヮ マミー
あなたなしじゃ 当てもなく
さ迷うだけ
サン トヮ マミー
離さずに 抱き締めて
夢の中 サン トヮ マミー

サン トヮ マミー
あなたなしじゃ 当てもなく
さ迷うだけ
サン トヮ マミー
離さずに 抱き締めて
夢の中 サン トヮ マミー

スカーフ

作詞・作曲 モーリス・ファノン      訳詞 はるの ゆうに

あなたの思い出に 襟に巻いた
思い出の絹 寒いんじゃないわ
温もりを 秘めているから
ただもう一度 思い出したくて
うなじにふれた あなたの指を
あなた・・・ と 呼んだ あのころを

あなたの思い出に 襟に巻いた
絹のほほえみ もう一度だけ
夜のとばりが 二人のひざに
降りてくるのを 眺めているわ
愛し合う 人達に
どんなふうに 夜は来るの?

あなたの思い出に 襟に巻いた
絹のため息 二人だけの
世界を望み 力をこめた
首に残る あなたの指の跡
愛し合った あのころ・・・・・
その温もりも 今はむなしい

あなたの思い出に 襟に巻いた
あなたが残した 絹のスカーフ
寒いんじゃないわ
あのころの温もりを
秘めているから・・・・

愛の言葉
シャルル・デュモン作詞
ミッシェル・リブゴーシュ作曲
はるのゆうに訳詞

もうこんなに 君が好きだ 苦しいほど
馬鹿みたいに 叫んでいる 君が好きと
僕は誓う 永久の愛を 命かけて
恋しくて 忘れられない モナムール・モナムール
とても僕は 君無しでは 生きて行けない

何て素敵 繰り返して 聞いていたい
愛する言葉が こんなにあるのね

いつもあなた 告げていたわ 甘い言葉
何てきれい こんなふうに 抱かれたいわ
けれどいつか 去って行った 冷たい人
恋しくて 忘れられない モナムール・モナムール
そして今は 同じ言葉 繰り返すわ
外に人に 愛の言葉 私告げる
愛する 言葉が こんあにあるのね

こんなふうに 恋するって 馬鹿見たいね
だれもみんな 愛してゆく 同じように
そうよラララ・・・・・
いつかきっとラララ・・・・モナムール・モナムール

愛の言葉 囁くのは 誰でもない
聞こえてくる 愛の言葉 神様の声
愛する言葉が こんなにあるのに・・・・・・

シャンソン愛好家にもよく取り上げられる曲です。

愛さえあれば(愛しかない時)

ジャック・ブレル作詞・作曲                          はるのゆうに訳詞

分かち合える 愛さえあれば 旅立ちの日に すべての愛は                                      どんな時にも 二人で居れば 恐れるものは もう何もない                                   愛さえあれば 何もいらない とわに信じた 大きな愛を                                         愛さえあれば 満ちあふれて 小さな花さえ 光り輝く                                          愛さえあれば 歌も言葉も たったひとつの それだけでいい

朝が訪れ 貧しい人にも ビロードのマントを 着せかけられ           この世の不幸も 歌と共に 祈り捧げて                      愛さえあれば 迷うときにも 道を照らして 運命を開く                愛さえあれば 光り求めて 闘う人に 力を与える                  愛さえあれば たとえ戦や 争いでさえ 口を閉ざす

手をつなぎあえば 世界はひとつ                                                                                          友情は広がる 愛の力で

コラ・ヴォケールの美しいフランス語とともに、彼女のために作られたと言われており、表現力の豊かな名曲です。

愛し合ってなくてよかった

S,Larose 作詞・作曲
はるのゆうに 訳詞

明日 あなたは 旅立つのね
遥かなアイルランドの国に
あなたが 訪ねてくれて
冬のように 眠っていた
ツタのからまる この家を
明るくして くれたわ

あなたは 太陽をくれたの
満たされて いたあのころ

七月なのに もう秋の気配が
荷物の支度も 済んで
あとは下に 降ろすだけ
昨日まで 仲良く暮らしてた
それさえも 忘れて不安げに
犬が 私を見上げる

あなたは 全てを棄ててまで
去って行くの 今日は

別れの時が いつかは来ると
貴方の目の奥を 私は
不安な気持ちで覗く
ただそばで 生きてただけね
これ以上 望まないわ
何故あなたは 出て行くの

戸を閉める ためだけに
下に降りて行きましょう
去年のように 今年も雨が
野原は全て 水であふれ
嵐がバラを 痛めるでしょう
もう 振り向かなくていいわ
(振り向かなくていいわ もう)
今夜,汽車の 中で
寒くはないかしら

愛し合ってなくてよかった
愛し合ってなくて……

愛しかない時
ジャック・ブレル作詞・作曲
はるのゆうに訳詞

一、分かち合える 愛さえあれば
旅立ちの日に すべての愛は
どんな時にも 二人で居れば
恐れるものは もう何もない

愛さえあれば 何もいらない
とわに信じた 大きな愛を
愛さえあれば 満ちあふれて
日陰の花さえ 光り輝く

愛さえあれば 歌も言葉も
それさえあれば それだけでいい

二、どんな人も 貧しい人にも
ビロードのマントを 着せることも
愛さえあれば 不幸なことも
歌と共に 祈り捧げて

愛さえあれば 迷うときにも
道を照らして 運命を開く
愛さえあれば 光り求めて
闘う人に 与えられる

愛さえあれば たとえ戦や
争いでさえ 口を閉ざす

愛の力で 手をつなぎあえば
友情は 広がる

コラボケールの哀愁を帯びた美しいフランス語が、さらにこの物語の奥行きを感じさせてくれた一曲

愛し合ってなくてよかった

S,Larose 作詞・作曲
はるのゆうに 訳詞

あなたは遠い 国へ帰るの
遥かなアイルランドに
あなたが 訪ねてくれた
ツタのからまるこの家を
明るくしてくれたわ
あなたが ほほ笑ませたの
あの頃は 冬のよう
あなたは太陽を くれたわ
まるで昨日のように 今は

もう夜になる まだ夏なのに
もう秋の気配がする
荷物の 準備も出来て
あとは下に降ろすだけ
不安そうに犬が
私を 見上げているわ
昨日まで 仲も良く
暮らしていたことも 忘れて
あなたは去って行くの 今日は

別れの時が いつかは来ると
貴方の目の奥を
不安な 気持ちで覗く
ただあなたのそばにいて
生きてただけなのね
これ以上望まないわ
でも今はあなたが
ここから 去ろうと云うの
戸を閉めるだけのために おりるわ

去年のように 今年も雨が
畑は水であふれて
嵐が庭先のバラを

痛めるでしょう
振り向かないで さようなら
汽車の 中で あなたは
寒くはないかしら

愛し合ってなくてよかった
愛し合ってなくてよかった
今月もジャクリーヌ・ダノさんが歌った名曲を贈ります。

愛の讃歌
エディット・ピアフ作詞
マルグリット・モノー作曲
はるのゆうに訳詞

空が墜ちてさえも
大地が裂けるとも
愛してくれるなら
生きて行けるの
愛 あふれる朝に
貴方の胸の中で
喜びに震える
私を抱き締めて

世界の果てに
ついて行きます
そう 望むなら
月も宝も
盗っても来るわ
あなたのために
友達さえも
捨ててもいいの
笑われたってそう望むなら
私は出来るの

別れが訪れて
二人を裂こうとも
命の限に
愛し合えるわ
いつか神様が
あなたを奪っても
青い空の果てに
二人で生きて行く

永久に結ばれる
愛こそ総てなの
あなたと二人で
燃えて愛し合うの!

モンマルトルの丘
ジャン ルノワール作詞
ジョルジュ ヴァン パリス作曲
はるのゆうに訳詞

名も知らぬ人を 今夜も忍びながら
詩人は 街の片隅 さ迷う
あのひと時の思い出を 捜して
夢に託した歌が この愛の歌

蒼ざめた 月の光 受けながら
栗色の 髪の毛に 影映す
青い目は 傷ついた 心深く
忍び寄り 包み込む 胸の中

※ 丘への石段 険しくても
愛し合う二人を 隠すよ

袖まさぐる 小さな手の 物乞いさん
かわいい胸 細い腰は お姫様

唇に 触れる熱い 吐息にも
この胸の 悲しみは 消えて行く

※丘への石段 険しくても
愛し合う二人を 隠すよ

降る雨に 月は隠れ 夢も消え
闇に消えた お前探し 泣き濡れる

私の神様(モンデュー)

シャルル・デュモン作詞
ミッシェル・ボケール作曲
はるのゆうに訳詞

モンデュー モンデュー モンデュー
もしも 私の願いを
聞いて下さるのなら
あと少しだけ このまま
あの人の傍に 置いてほしいのです
繰り返し 繰り返し
聴いていたいのです
優しい あの人の囁きを
おゝ神様 それさえもだめならば
愛し合った 思い出を
私に 残して下さい
モンデュー おゝ ウイ モンデュー
私に与えて欲しいのです
私の人生を少しだけ 満たせるために・・・・

モンデュー お願い あの人を
少しだけ 私に 返して!
一日・・・二日・・・・八日でも・・・・
もう少し このまま居させて
愛の言葉を 交わしながら
作る思い出が 欲しいの
そうです 私の神様
私の人生を 満たすために

モンデュー あの人を お願い
私から 取り上げないで!
たとえ・・・三月 二月でも・・・・・
与えて欲しいの 一月でも
始めも 終わりも 苦しむことで
きっと輝くものなの
もしも 私の間違いでも
もう少し 時間を下さい
二人だけの時を!

そして 今は

ピエール・ドラノエ作詞
ジルベール・ベコー作曲
はるのゆうに訳詞
今はもう どうすればいい
残された 人生を
あなたが去った 今となっては
この夜は 何のため
巡る朝は 何のため
この心は 誰のため
こんなにも 激しく
心は 揺れ動く

今はもう どうすればいい
人生は 闇に落ちる
この世で もう独りぼっち
あなたは もういない
わかって ほしいの
私は もうだめなの
パリさえ この街でさえ
もうやりきれ ないわ

今はもう どうすればいい
もう涙は 見せないわ
暗闇を 焼き払おう
夜明けには あなたを憎む
鏡に ある夜
旅路の 果てが見える
涙も 涸れ果てて
もう 何もない

今はもう 何一つない
この世に 別れを告げる
今はもう 何もない
総てが ない!

レオ フェレの熱唱でよく知られた曲。ダノさんは必ずと行ってよいほどこの曲を取り入れておられました。気迫がビンビン伝わる曲です。

ムッシュ ウイリアム
ジャン・ロジェ・コシモン作詞
レオ・フェレ作曲
はるのゆうに訳詞

真面目が 服を着てるような
ムッシュ・ウイリアム
時間にゃうるさく 仕事命
ムッシュ・ウイリアム
四十になるまで 平穏無事の人生
ところが晴れた八月のある夜
何かに誘われるように
ムッシュ・ウイリアムは出掛けた
街を当てもなく フラフラっと そして・・・・

ヘイ!ムッシュー どうだい いい女だろう
だけど気を付けなよ ここは危ない十三番街だぜへへへへ

場末で 若い女に出会った
ムッシュ・ウイリアム
スミレの花束を買ってやり チンピラの安ホテルに連れ込んだ
ムッシュ・ウイリアム
闇から誰かが横取り仕掛ける
怒ったムッシュ・ウイリアム
傘でそいつを たたきのめしたが 暗闇で男が
彼の喉を 真っ二つに切り裂いた!
暗闇に転がる生首
ヘイ!ムッシュ
だから言っただろう ここは危ない十三番街だぜ

もうだめだと観念した
ムッシュ・ウイリアム
暗闇で悪魔が叫ぶのを聞いた
「ヘイ!ムッシュ・ウイリアム
だから言っただろう
なんてざまになっちまったんだい」 フへへへへ・・・・・

真っ暗闇で 悲鳴を上げて
血の海を歩き回り どこかに消えたが
あれはもしかして街をさ迷うムッシュ・ウイリアムの
幻だったのかもしれない

ムッシュ・ウイリアム
しっかりしろよ
こんなところで死んじまってさ!
ヘヘヘヘヘ・・・・・

いつかの二人
クロード・ドレクリューズ/
ミッセル・サンドス作詞
マルグリット・モノー作曲
はるのゆうに訳詞

カフェの奥で グラス拭く 忙しくて夢も無い
在りきたりのこの場所で あの二人を思い出す
手をとりあった 天使のように 輝く瞳で 二人は言った
二人だけの 部屋が欲しいと 夢見るように 小声で言った

黄色くなった 部屋の壁紙 うっとり見てる 二人残して
思い出すわ 瞳の中に 光満ちて いたことを
私には まぶしすぎて おかげで私は 惨めな気持ち

在り来りの毎日を 繰り返すこの場所で
寄り添って手を握り 夢を無くし眼を閉じた
明るい光が あふれる部屋の 窪んだ床(とこ)に 冷たく眠る
夜明けに浮かぶ あの日のことを 思い出すわ いつかの二人

黄色くなった 部屋の壁紙 見る度に 惨めになるわ
私には 眩しすぎて お陰で私は 惨めな気持ち

カフェの奥で グラス拭く 忙しくて夢も無い
在りきりの道具立て 表には空き部屋の
札・・・・揺れて・・・・・・・・・・・

優しさ   “De la tendresse”
作詞 Alice Dona 作曲  Claude Lesmele                                                                                            訳詞 はるのゆうに

あなたは去って行く 汽車の後を 追い続ける 息を切らせながら
時に 風のようなほほえみ忘れず
少しだけ 話しかける 今は私を 望まないの? 私は 優しいひとこと
ただ 出来るならあなたの 傍に居たいの

優しさが ほしいだけなの 力の限り だきしめて
もう一度 熱い言葉で 私を包み込んで

私を虜にしたそんな時間はもうないの?
形だけでもいいの 気まぐれでもいいから 愛して…
こわれた鏡に みじめな顔を見たくない 独りぽっちの寂しさを
お願い ここから私を どこかに 連れ出して

優しさが 欲しいだけなの 幼い子供達のために
この世界が色あせてしまっても あなたと生きて行きたい
やさしい最後の言葉を やさしい最後の贈り物
その両手に 私をだきしめて 力の限りに そう…… 離さないで

HIROSHIMA
モーリス・ファノン作詞
ジャン・ポール・ロゾウ作曲
はるのゆうに訳詞

すべてうばわれた ヒロシマ
瀬戸の海も 港や街も
漁師の手から 魚は消え
光る朝日も 子供達の
艶やかな髪も
私は まだ 幼く・・・・

すべて 奪われた ヒロシマ
椿の花と こがね色の
菊の花も そなえはしない
葦や街も 子供達も
奪い去った
私はまだ 幼く・・・・・

すべて 奪われた ヒロシマ
絹を紡ぐ 桑の木にも
お茶の花や 長崎から
天草の海 優しい妻
うつろな瞳
私は まだ 幼く・・・・

すべて 奪われた ヒロシマ
空が裂けて 黒い雨が
降り注いで むくろを築く
池に浮かぶ 誰もいない
ゆりかご揺れて
私は まだ 幼く
眠っていた・・・・・